こんにちは、あきです。
この春から春イカ釣りに時間を掛けてみようと思ってるアングラーも多いと思います。
春イカって言ってもスルメイカやケンサキイカではなくイカの王様と言われてるアオリイカの事ですが、春になれば沿岸部には大型化したアオリイカが押し寄せて来て、アオリイカ釣りファンにとっては一番楽しい時期となります。
この時期に釣れるアオリイカは大きい個体では、2キロなんて普通で3キロや4キロ近いイカも狙える最高のシーズン到来となりますが、イカ釣り入門者にとっては狙いどころの潮や時間、ポイントに苦慮する事でしょう。
特に4月~6月頃までは夜釣りで狙うより、昼釣りでの方が釣果が上がる時期だと思いますので、潮や時間、釣り場などを考察頂いて、是非時間を見つけてアオリイカ釣りに通ってみて下さいね。
春イカを釣りは潮・時間も大事だけど先ずはターゲットを知ろう!
私が釣りに出向いている和歌山県の南紀では周年水温が高かく、16度を下回る事も殆ど無い為にアオリイカが年中産卵しているイメージです。
なのでアオリイカ自体も大型のアオリイカから秋に釣れる300グラム以下のスクーリング アオリイカまで入り混じってる感じですw
この様な状況から春イカシーズンにヤエン釣りで狙っても、釣れるイカのサイズはスクールボーイから歴戦の勇士までマチマチですが、4月~初夏である7月位までは比較的大きいアオリイカが釣りやすい時期なのかもしれません。
中でも和歌山で春イカ釣り最盛期となる4月中旬~5月末までは白イカ系アオリイカの最大サイズがたくさん釣り上げられ2キロ台も珍しくもなく、竿を出せば自己記録更新も夢ではありません。
アオリイカは3種類
- 白イカ系
- 赤イカ系
- クワイカ系
主に4月中旬~7月頃の産卵期に釣れるのが白イカ系です。
白イカ系は大きいモノでは4キロを超える個体も居ておりシーズンや狙うポイントにもよりますが、4月中旬頃から7月頃までは昼釣り、夜釣りで狙う事が可能です。
赤イカ系はレッドモンスターなどと呼ばれ、白イカ系が沿岸部を中心に生息しているのに変わって赤イカ系は外洋の水深が深い所に生息しています。
ですので、ショア(岸)から赤イカ系を狙うのであれば捕食で回遊してくる夜間に狙う事になりますので、夜釣りが有利になります(赤系は殆ど昼は釣れない)
赤イカ系の特徴としては白イカ系と比べると同じ重さでも胴長が長くなる傾向が有ります。
これは沿岸部の比較的、潮の流れの緩い所に住んでいる白イカ系と違って水の抵抗が少しでも少なくなる様になっている沖に住むイカの特徴でもあります。
私が釣り上げた4.4キロの赤系アオリイカで胴長54センチでしたw
クワイカ系は和歌山県でも見られますが比較的小型で余り大きく成長しない様です。
釣り人側からすれば白系アオリイカと区別して釣り上げる事も難しく同じ属性と捉えても問題ありません。
この記事では、これからの釣りシーズン一番、個体数も多くて大型化する白系アオリイカにフォーカスして話を進めたいと思います。
一応、白系アオリイカの事を一般的にアオリイカと呼びます。
春イカの行動パターンは二種類
この時期に春イカを釣りに行く場合、通常シーズンと比べて違う所は、エサの捕食目的だけではなく産卵絡みのイカを釣りにいく事です。
春のアオリイカは産卵に入る個体と産卵の前後の捕食を中心とした個体が居る事を覚えておきましょう。
この産卵を目的に回遊している親イカと、捕食を目的に回遊している親イカでは目的が若干違うようです。
又、春イカの中には釣りやすい個体、釣りにくい個体が居るのは確かなようで、そこには産卵行動が関係しているとも言われております。
では違いを見ていきたいと思います。
産卵行動
産卵行動と一口に言ってもブラックバスと同様に産卵前、産卵中、産卵後と3つの種類に分けれます。
結論から言えば産卵行動に入る前と後を狙う釣りとなります(産卵中は釣れない)
産卵行動も全てのアオリイカが一斉に初めて一斉に終わるのではなく、シーズン中に第一陣、第二陣と別れ、大潮を境に接岸してくると言われてます。
シーズン中一陣の中に下記グループが混在する事になり、釣り場や時間、潮を見極める事でシーズン終了まで色々なパターンのイカが釣れ続きます。
① 産卵前
産卵前のアオリイカの場合は人間同様、食欲旺盛でモリモリ食べて体力を付けようとするようです。
ですので目の前にエサのアジがあれば果敢にアタックして一番釣りやすく、個体のコンディションも良いイカが多いのが特徴です。
アオリイカは数回に分けて産卵し、産卵回数と比例して肉厚も薄く痩せていきます。
② 産卵中
産卵真っ只中のアオリイカはペアリングと言ってツガイで行動し浅場の藻場で体表の色を白くして浮いているのを良く見かけます。
ツガイで行動しているだけの場合は釣りは成立しやすいですが、産卵体制に入ってしまえば食欲よりも子孫を残す事に全体力を向ける様です。
見分け方としてはアオリイカの体表が白く透き通ったように変色しますので海面から見てても目立つのでスグに分かると思います。
こんな時は狙っても釣れないので、釣り場を変わるかゆっくり見守ってやるのも良いかもですしれませんね。
③ 産卵後
先程もお伝えしたようにアオリイカは数回に分けて産卵しますので産卵と産卵の間のイカがこれに値します。
産卵時期にアオリイカ釣りして釣れてくるのは①と、この③番です。
産卵後のアオリイカ釣りよりも産卵前のアオリイカ釣りの方が良いに越した事は無いですが、釣りしてて選べないのが辛いところかもしれません、産卵回数を重ねるごとに身も薄くなり、エンペラ部分や体に傷ついた個体も多いのが特徴です。
捕食行動
アオリイカは数回に分け産卵をしますので、産卵から産卵の間は体力を回復する為に活発に捕食します。
捕食を意識した春イカを狙う訳なので、当然ですがヒット率は高まりやすい状況です。
アオリイカは1年の寿命で産卵を終えたものから順に死んでしまいますので、産卵期の捕食行動は出来る限り体力を使わないで捕食する事がアオリイカの立場に立てば重要なのかもしれません。
これも個体によりけりですけどね。
ある個体は活発にアジを追い回したり、ある個体はアジを追い回す気力?体力?が無かったり・・・
なのでエギなんかもステイ時間(動かさない)を長く取る事が釣りやすさに繋がる場合もあるようです。
ただ、水深が浅い所でのステイは見切られやすいので、5メートルより深場で赤色、黄色、橙色のエギを使用すると彩度が落ちてシルエットで見せるので見切られにくくなるかもしれません。
逆に黄緑色や緑色は青色、青緑色に変化して見えてしまいアオリイカには一番見えやすいカラーとなるようです。
静と動でエギも使い分ける事が釣果に繋がり釣りをより楽しくしてくれるかも知れませんねw
色については過去に記事にしてますのでよろしければ寄り道していって下さい。
春イカ狙いは大潮・中潮・小潮どの潮がいい?
春イカを釣りたいならどの潮が一番良いのでしょうか?
大潮が一番釣れる?
いやいや小潮回りが良いよなんて釣り人によって見解はさまざま…。
ここでは私が考える春イカを釣るための潮汐と月齢について解説していきたいと思います。
大潮
大潮は潮の干満差が一番大きい潮回りなので、普通に考えると一番潮が動くと考えて良いとおもいますが、産卵を意識したアオリイカを狙う場合はどうなのでしょうか??
明確な答えはアオリイカに聞かないと分からないですが、私がアオリイカの立場になって考えれば、大潮の干潮時に干上がらない藻場かどうか確認し、大潮後に実際の産卵をおこなうかもしれません。
簡単に言うと、大潮時に沖から浅場の藻場へ接岸しに来るタイミングと捉えられます。
うまく初陣に出会えれば爆釣する可能性があるのが大潮だと思います。
中潮
中潮は大潮の前後に存在する潮回り。
大潮の時に解説しましたが、大潮後なら沖から押し寄せてきた春イカに遭遇する確率は高くなると考えられます。
ただし、中潮の1日目よりも2日目や3日目が可能性としては良いように感じます。
私の場合、大潮前の中潮はどちらかと言うと狙い目から外しています。
小潮・長潮・若潮
小潮は潮回りの中で干満差が小さくなる潮回り
長潮は小潮を過ぎたころに現れる潮回りで、小潮よりも更に干満差が小さいのが特徴で、長塩が過ぎれば干満差が大きく変化する境目の若潮となり、潮が大きく若返ることから若潮と名付けられているようです。
春イカ釣りの時間で狙う潮回りは変化していきますが、冬季は特にこの潮回りでビッグワンが出るように思います。
月齢
大潮~小潮には2通りの月齢があります。
- 小潮⇒中潮⇒大潮(上弦周り)
- 小潮⇒中潮⇒大潮(下弦周り)
この2つのパターンに関係してくるのが月齢(上弦・下弦)です。
上弦周りは小潮から大潮にかけて、満月に向かって月がどんどん大きくなる潮回りです。
逆に下弦周りは、満月からどんどん月が掛けていき、やがて闇夜の新月になる潮回りです。
まとめ
潮回り・時間を考え春イカの釣果を上げていくなら、大潮後のお月さんの影響が少ない下弦周りで、尚且つ潮の干満差が大きくない中潮~小潮~長潮が狙い目かもしれません。
ただ、これも潮回りと時間、月齢のみで考えた場合なので、実際には前後の天候や水温、ポイント諸々を考察し春イカを狙うようにして下さい。
【時間or潮】春イカは昼釣りか夜釣りかどっちが有効!?
これから春イカ釣りに於いては夜釣りで狙うか昼釣りで狙うか微妙なところですねw
地域によってよりけりかもですが、産卵行動に入るか否かも一つの要因かもです
私のホームである和歌山の場合は、早ければ4月頃からぼちぼち産卵が始まりますが、産卵絡みの個体であれば昼釣りの方が良く釣れるイメージです。
これは一概に昼釣りが絶対に良くて夜釣りはダメって事では無く、潮と狙う場所、ターゲットが産卵絡みかそうでないかで変わって来るように思うw
産卵絡みのアオリイカを釣りたいのであればホンダワラなどの藻がたくさん生えていて潮通しの良いポイントが一押しです。
この様な藻場の場合は昼釣りの方が良くアタリが有ったりします。
逆に藻場の場合は夜釣りでは余りアタリの無い場合も有ったりします。
私的には、このような傾向から昼釣りは藻場中心で夜釣りはゴロタ底や岩盤底のモサモサの藻場ではない磯場を狙う事も多いです。
これを決めてる基準は昼夜のどちらの時間に潮が良く引くかで決めています。
もちろん、これが全てではないのですが、釣り場や狙うターゲット、釣りに行く日程、その他もろもろで決めてます。
下の画像は2020年4月の田辺エリアの潮汐(ちょうせき)です。
グレーで囲ったところが夜釣り候補で赤色で囲ったところは昼釣り候補w
10日~14日は昼の方が潮は良く引きますが4月前半である事と月夜(下弦周り)なので夜釣りの方が分が有るかもしれません。
どちらにしてもこれが全てじゃないので、その日の潮や釣りに行く一週間前までの水温動向及び海流等を参考にしながら全体感で釣り時間や釣り場を決めれば良いと思います。
まとめると4月は夜釣り中心で戦略を立てて、5月以降は昼釣りと夜釣りを分けて行うのが良いかもですw
これだ!って答えは無いので参考程度に見て下さいね
アオリイカ釣りに関しては、この干満差が産卵時期や釣り時間に影響を与えるので知っておくと、実釣以外にもより釣りが楽しくなるかもしれません。
春イカ釣りは潮・時間を重視で雨天でも決行です
春にアオリイカ釣りの計画を立てたら、風も無く晴れて最高の状態で釣り出来るとは限りませんよね?
皆さん、レインウエアやフィッシングスーツは持ってますか?
ビニールカッパでは蒸れて使い物にならないので、アオリイカ釣りするなら晴れであろうが雨天であろうが防寒にもなるレインウエアかフィッシングスーツは揃えておきましょう!
さて、見出しにあるように春イカ釣りは雨天決行ですw
ま~行く前から土砂降りの場合は中止でしょうが、多少の雨なら逆にイカ日和です。
ただし、条件が有ります。
雨の日狙いの条件
- 数日前からに雨ではない
- 南寄りの強風ではない(風裏ポイントならOK)
- 水温が過去3日間安定してる
この条件で行けるなら雨の日はポイントもガラ空で周りに釣り人も居ないので気兼ねなくできて良いですよ。
本当は一日中降る雨降りよりも降ったり止んだりする日が最高かもです。
ダイビングする人なら分かると思いますが、陸地は強風が吹いてても海の中は陸地と違って静かそのもので別世界
釣り人側が少しやりづらい時に案外、ビッグワンが出たりするもんです。
なのでこれからのシーズンに春イカ釣りに行かれるなら時間も大切ですが、人間的に少し位のバッドコンディションでも状況が整うなら時間を作って出掛けてみる事をおすすめします。
その際は、釣りが出来る様にアウターウェアは揃えておくようにしましょう!
潮・時間が決まれば次は春イカを狙う釣り場を決める
釣りの時間と狙う春イカの種類が決まれば後は釣り場を決めるだけです。
この時点で釣果の半分は決まってくるように思いますw
釣り場に関しては藻場でも磯場でも大きい個体を狙うなら潮通しが良い場所を狙うようにして下さいね
そこに産卵に適した藻場なりエサになるベイトが絡むかどうかで釣果は0から10に変化しますから…。
波止の場合も基本は外側がより潮通しも良く、食い気のある春イカが回遊してきやすいですが、波止内側も潮通しが良ければ産卵に入ってきます。
しかし、波止内側に定位しているアオリイカは産卵モードに確変してる個体が多くタイミングが合わないとなかなか捕食行動に移らない場合も多いので待ち時間が長くなる傾向があります。
潮通しの良い釣り場の選び方
釣り場選びとしては先ずは大きな視点でみて下さい。
私の場合はGoogleマップなどの地図で奥まったエリアは出来るだけ外してます。
湾奥の潮通しが良い藻場よりも突き出た地形にある大きなワンドの藻場の方がビッグワンは出やすいです。
奥まった釣り場で潮がそこそこ通る場所でも釣り自体は出来るかもですが、より大型を狙うなら突き出た地形にあるワンドの藻場が断然有利です。
和歌山県の釣り場は殆どの場所が外海に面していますので、潮通しはバツグンに良い所が多いので問題は無いかと思いますが、近年の磯焼けで藻場が少なくなって来てるので、藻場をピンポイントで探す事が重要かもしれませんね。
まとめると、大きい小さいはあるかもですが、地形が岬状に張り出したエリアをGoogleマップでチェックし、その張り出しの左右にあるワンドがベター
そこに海流が加わりますので、湾口が南に向いてる釣り場を選ぶ方がより釣果に結び付くかもしれません。
まとめ
ま~いろいろ書きましたが相手は自然にいるアオリイカですw
コチラの思惑どうりスイスイ事が運べばそれはそれで良いのかもですが、上手くいかない事も多々ありますw
それにめげずに思いを馳せながら大海原に居るアオリイカ釣りに挑戦するのも悪くは無いかもですねw
そうそう
ホンダワラがモサモサに生える釣り場で春イカを狙うにせよ、岩盤やゴロタ場の釣り場で狙うにせよ、春イカはそんなにディープ(深い)ゾーンを探る訳ではないので、ラインをフロロカーボンラインメインで使用しているアングラーはナイロンラインに変更しておく方が良いと思います。
それでは今回のテーマである
この春 差がつく!アオリイカ釣りは時間と潮で爆釣する【入門編】
を終了いたします。
お付き合い頂きありがとうございます。
この記事がなにかの参考になればシェア頂ければ幸いです。
コメント
大変分かりやすく、参考にさせていただいております。2つ質問をさせていただきます。
産卵を意識した春イカを藻場で狙うにあたり、昼の方が釣果がでやすいことについて、理由はどういったものになりますか?
関連して、潮回り毎にその時間帯の違いや傾向はありますでしょうか?
ご教授いただけると幸いです。よろしくお願い申し上げます。
夜宴マンさんコメントありがとうございます。(誤記載あり訂正しました)
産卵を意識したアオリイカは日中に産卵すると言われています(アオリイカ研究者第一人者の広島大学・海野教授も同じ考えです。)
https://youtu.be/1BRa3fJXD1Y
夜に産卵する個体は殆どなく、夕暮れと同時に産卵場である潮通しの良い藻場から沖合へ離れていくと考えています。
潮回り毎の時間帯や傾向は、その日の水温や海流、その他もろもろの要因により予測できないので、大まかな指標と仮設をもって足を運ばれるのが良いかと思います。
これが正解ってのがないのも釣りなので、仮説検証を繰り返しながら得た釣果は至福の時となること間違いなしなのではないでしょうか…。
今後も研究して趣向を極めていって下さい。